「メタモルフォーゼの縁側」を観てきました。

心がすっと軽くなりました。

この映画を観て感じたことです。

自分の好きなことを好きと言えるようになるには、自分を理解して自分を好きにならないと。そんな大切なことを気づかせてくれる映画に出会いました。

映画を観た感想の前に、ちょっとだけお話を。

18時45分上映の「メタモルフォーゼの縁側」に間に合うように、18時に仕事を終えバイクで向かい、途中でご飯を食べ、映画館に行く予定でした。

しかし出発したのが、18時25分。これではご飯が食べれない。そんなわけで予定変更。ご飯は映画館で食べることにしました。売店で売っているごはんの代わりになるもの、探したけど一つだけ。ホットドッグでした。ドリンクのセットを注文。飲み物は10年前なら絶対メロンソーダ、3年前ならジンジャーエール、でも今はウーロン茶でした。

でも絶対やりたかったことが一つ。ポップコーンを1人で抱えて食べること。そのために私は、ホットドッグドリンクセットとポップコーンキャラメル味を一つ頼み、少し割高感を感じながらも金曜の夜に、仕事終わりに、1人で映画館に来ている高揚感でワクワクしながら座席に着いたのであります。

さて話を戻して、映画の話。

「メタモルフォーゼの縁側」

もうホームページから素敵でしょ。

観たいと思ったのは、映画館で予告を見たから。たしかファンタスティックビーストを観た時に、ふと流れて、

あ、この映画きっと好きだなあ。と感じたから。何が、どう、って聞かれても言葉には出来ないけど、人と人の関わりを少し明るく、少し切なく、ユーモアを持って描かれていることがよく分かる映像だったから。

そんな楽しみな状態で席について、ホットドッグを食べ終えた頃には始まり。

もうあっという間でした。

最後まで観て、あともう少しこのうららちゃん、雪さんの2人の関係や、この世界を観ることが出来たらなあと思うほど没頭していました。

そんな思いでエンディング、流れた歌が良い！なにこれ！誰！！と思ったら、エンドロールでなにわ男子という文字が、え！？あの男の子なにわ男子の子だったの！？可愛いと思ったのよーー！

事前に調べたりせず、挑むのでこういうことになるのです。でもこれはすごく楽しい。

うらら演じる、芦田愛菜ちゃん。大人になったね。みんな小さい時から知ってると思うから、なんか親心が芽生えました。そんなうららちゃんが高校生で、いろいろな人の中で、好きなことを好きと言えず、その葛藤の中で生活している。そんな時、ふとしたタイミングで出会うおばあさん、雪さん。2人の関係がどんな形だって関係ない。

好きなことを共有しあい、盛り上がり、でも人前で話すのことをためらってしまう、うらら。

そんな気持ちはすごくよく分かるからこそ、どんどんこの映画に吸い込まれてしまった。好きなことを好きっていうのは案外難しい。他人が気になるし、自分がどう見られるかを気にしてしまう。うららの生き方は、不器用に思えるけど、とても素直に感じた。

そんな彼女に人生をずいぶんと経験している雪さんが、気持ちを隠さず、素直に素直に言葉にしていく。一つ一つが心に響く。あんな人に自分もなれるように、成長していきたい。

また映画の中で特に気に入ったセリフが、雪さんがうららちゃんに楽しい？と聞くシーン。その答えが、

「楽しくはないです。でもやるべきことをやっている気がします。」

生きることは、この言葉に尽きると思う。だって楽しいことだけを120%やれるということは正直ないと思う。どんな人でも、大切なのはやるべきことをやること。それが自分の好きなことならなおさら最高だけど、それは二の次。

やるべきことが、ちょっと遠回りしたら好きなことに繋がるならそれで十分だしとても大事なこと。

もうすぐ28歳になるから少しだけ分かってきた。大切なことは言葉にすること。頭の中でぐるぐるしてたって始まらない。でもそれを簡単に伝えられる人なんてなかなかいないよね。それでも伝え、言葉にして、気持ちを表すと、次にやるべきことが見えてくる。そんな気がした。

映画を見ている途中で、ふと昔を思い出した。

中学生のとき、自分が嫌いでなんだこの生きづらい世の中は、なんて思っていた記憶すら蘇ってきてしまった。でもそんな過去のおかげでこうしてこの「メタモルフォーゼの縁側」に出会えたということで締めとしようかな。

素直になるというのが僕の永遠の目標。

ちなみにエンディングの曲は、「これさえあれば」という楽曲です。